資金繰りが大変

自己資本が減ると会社の資金繰りが大変になる
黒字を毎月出している会社は経営が軌道に乗っており、資金繰りで大変な思いをすることとは一見無縁に見えます。
小規模な企業でも月々の利益が数百万円単位で推移していれば、社長はもちろんのこと経理担当者や財務部長など関係者一同は資金調達の悩みなどなさそうです。
しかし、このような好調に見える会社でも、経営者が事業計画の相談を行っているなど資金繰りに問題を抱えているケースがあります。
経営状況を具体的に見てみると、自己資本が少なくなっていることがわかります。
本当にうまくいっている企業は、黒字を出すほど売り上げがいいというだけでなく自己資本が増えて内部留保が拡がっていなければ支払いが困難になるなどの資金不足におちいってしまいます。
資金繰りをするために銀行借入の申し込みをするとき、高い自己資本比率で現金資本が豊富にある法人でしたら、融資の話がスムーズに進んでいきます。
自己資本の中には、種類が固定資産と流動資産の2通りあります。
どちらも資産があるならその会社はうるおっていそうですが、多くの場合流動資産の割合の方が大きいほど、所有している現金が豊富な傾向があります。
自己資本比率が10%ほどまで減少した場合、資金繰りあ困難になりますし、銀行の審査も厳しくなって貸し付けをしなくなってきます。
銀行の担当者はあまりにも自己資本比率が少なくなっている会社に対し、債務超過に至っているのも同然だという見通しを立てるのです。
資金を口座に入金をしたところで毎月の返済が予定通りに守られなくては、貸し倒れになってしまいます。
銀行がリスク回避で資金繰りの協力ができなくなるのも無理はないでしょう。
自己資本比率が10%近くまでに減った企業に対し、銀行は主に以下の3点を疑います。
不良資産を保有していないか。
仕掛品や在庫を本来の数字より水増しして計上しているのではないか。
減価償却がきちんと計上されているのか。
他にも銀行は確認しているでしょうから、この限りはありません。
しかし、自己資本を増やすことができ、健全な運営状況を取り戻すことができれば、このような大変な事態から再起を図ることができます。
自己資金を守ることを意識しつつ、さらにできることがあれば積極的に着手しコツコツと改善していくことで、いずれきっと資金繰りの問題は乗り越えられるでしょう。
他人事ではない?資金ショートによる資金繰りの悪化
会社の資金繰りが大変なときには、できることを欠かさずに続けていくことが大切です。
帳簿をつけたり、それぞれの勘定科目の残高を把握しやすいように一覧にまとめる残高試算表を作ったり、予定表を作成して随時見直しをしたりなど、まだ取り組んでいないことがあるかもしれません。
資金ショートにおちいってしまえば、手元に資金がないという大変な状態になります。
資金繰りが困難になれば、当然最終的には経営破たんしてしまう事態も視野に入れなくてはならないでしょう。
仕事に真面目に取り組んでいるから、資金ショートで資金がほぼ空っぽになることなんてありえないと思われるかもしれません。
しかし、当事者は決して怠けているわけではないのに、取引先企業から入金される予定だった資金が期限までに支払わず、入るお金より出ていく方が多くなるため資金がなくなってしまうなどのトラブルがあるのです。
資金ショートの危険性がでてきたら、冷静な判断でできることから着手することが大切です。
経営者は無駄なコストがないかを早急に見直し、あればコスト削減に取り組んでいきます。
資金ショートで資金繰りをするために銀行に融資を申し込んだとき、銀行担当者が見て無駄なコストをかけていると判断されれば、当然貸付しなくてもいいと思われてしまっても仕方がありません。
銀行が融資を行うということは、銀行側としてももしかしたら返済が守られることなく貸し倒しになってしまうかもしれないというリスクを伴います。
社外に資金の助けをこうなら、その前にできることをしっかり行っておくという誠意の姿勢を見せなくては、説得することができません。
無駄なコストがかかっているものを見つけたら、実行に移し完了できるまでにどのくらいの期間がかかりそうか、実践できたらどのくらいの費用を浮かせることができるかなどの概算を出しましょう。
中には、そのコストを減らすことによって多少なりとも業務に支障がでるものがあるかもしれません。
その場合、その影響をどのように埋めることができるのか、具体的な手段やそれにかかる費用も検討します。
外部企業との提携や契約などが絡んでくることは、契約期間の期限を待つべきなのか。
中途解約の必要があるなら、その場合に支払う経費が発生するのかなどということもでてきます。
まずはいろいろなアイデアが出てくる中から、すぐにでも低リスクで始められることをピックアップしてみましょう。
大変な資金繰りを乗り切る手段
資金繰りが大変なとき、すぐに取り掛かれることはいろいろあります。
まず、社長を始めとする重役の方たちは、ご自身の役員報酬の支払い額を減らすなどすることは避けられないと覚悟を決めてください。
先頭に立つ人たちが何も身を切らなければ、あとには誰もついてきません。
とはいえ、国税庁のホームページにもあるように、事業年度の区切りが悪いタイミングで役員報酬を変えることは、基本的に認められていないことです。
しかし、資金繰りが大変な事態というのは、「業績悪化改定事由」にあたると考えられます。
業績悪化改定事由に当てはまるなら、報酬額を減らすことで損金の算入にあてられることは国税庁のホームページを見ても認められているところです。
経営状況が悪くなったことで、取引先や債権者、株主などといった利害関係のある第三者
との関係から、役員給与を減らさざるを得ない事情にあたります。
会社を運営していると、すぐには利益が発生しない事業でも10年後20年後の自社の将来に投資する目的で、赤字事業を抱えていることがあります。
確かにそういった投資は大切なのですが、経営が黒字の状態で維持できるものであり、資金繰りが大変な状況では廃止する決断も重要です。
資金繰りが上手くいって事業を立て直すことができたら、また再開することはいくらでもできるはずです。
今日明日の事業資金をなんとか用意できなければ遠い未来の事業もありえませんから、廃止または一時的にお休みしましょう。
縮小できる出費があれば、着手していきます。
業種が卸売業や小売業、製造業などでしたら、事業資金の大部分が仕入れ原価や原材料のコストなどです。
これらは、社内に余剰在庫が備えてあるということはありませんか。
資金繰りが厳しい大変な今こそ、そういった在庫を使用していきましょう。
余剰在庫がなくなると不安に思われるかもしれませんし、生産できる数が減少してしまうことになるかもしれません。
ですが、資金不足を乗り切るための一時的なことですので、できないか検討してみてください。
日常的にできる細かい資金繰り対策としては、社内電話は電話回線を利用せずLINEやskypeなどの無料通話や通信に切り替える手段があります。
支店が複数ある企業なら、会議のために出張をして高い交通費をかけるよりもインターネット回線のテレビ会議を活用すれば、直接お互いの表情を見ながら会議をすることもできます。
身近なところに最先端の技術が無料で普及している時代です。
そういったものも、大いに活用していきましょう。
会社が保有する遊休資産を手放す
資金繰りが大変なときというのは、社内にあるムダを一掃できるチャンスだと考え、不要なものとことん除去していきましょう。
会社によっては遊休資産、リゾート会員権、ゴルフ会員権、投資目的で購入した不動産などを保有しているところがあります。
名義が会社なものばかりでなく、中には個人資産もあるかもしれませんが、現金に替えて資金繰りをすることができます。
特に不動産を所有している場合は、手放せば管理費じゃ固定資産税などの維持費も浮きますので大変な資産を生み出せます。
中小企業に多く見られるのが、社長や創業者の個人の資産が会社のものとしっかり分類できていないことです。
具体的には、社長宅の一部で事業を運営しているので、電気代や水道代など個人家庭の出費も会社が負担しているケースがあります。
ほとんど社長一家しか乗っていない車が会社名義になっていたり、中には船舶を所有していることもあります。
これらは普段あいまいにされがちな費用ですが、もし資金繰りのために銀行に融資の打診をした場合、貸借対照表で指摘を受けてしまうのは目に見えています。
カットできる費用の無駄があるなら、当然金融機関は資金融資をしてくれなどしません。
当の社長は最初こそいい顔をしないかもしれませんが、自社の運営が大変なときにそんなことを言っていられませんのですぐに納得してくれるでしょう。
国に納める社会保険料や税金などのお金を用意できないというときは、年金事務所や税務署などに事情を説明し相談してみてはいかがでしょうか。
一括払いが難しいときは分割払いをお願いしたり、一時的に支払いを保留してもらうなど、具体的にお願いしてみるのです。
事業計画書などの現状を伝えられる資料をできるだけ準備して持ち掛ければ、誠実さは伝わるはずです。
最終的には完済をしてもらうことが相手側の望んでいることですので、無理を言って会社に経営破たんされ職を失うことになればその分支払われなくなるわけですから、なんとか立て直してもらいたいということになります。
なにもせずに資産の差し押さえをされる前に相談に行っておいた方が、安心して会社の資金繰りに打ち込めるでしょう。
銀行のリスケジュールで会社の資金繰り
会社の資金繰りが大変なとき、多くの企業で行われている取り組みの一つに銀行のリスケジュール(リスケ)があります。
起業するときや新事業を立ち上げて拡大をしたいときなど、銀行から融資を受ける会社はたくさんあります。
銀行から借入した事業資金は儲けの中から毎月返済しているのですが、資金繰りが悪化したときは返済が苦しくなることもあるでしょう。
そんなとき、銀行に相談をして一時的に返済プランの見直しをしてもらうのがリスケジュールです。
リスケジュールの申し出を受けてもらうためには、事業計画書などの書類を持参して現在の経営状態がどのようになっているかを銀行担当者に説明します。
毎月の返済金額をどのくらいの期間をかけていくらまで引き下げてもらうかなど相談し、それで資金繰りが可能なのかなど話し合っていきます。
例えば、毎月の返済額が60万円だとし、これから1年半に限定して3分の2の40万円に減らしてもらうことにしたとしましょう。
すると、1ヶ月に20万円の支出を減らせることになり、1年半つまり18ヶ月間に20万円×18ヶ月=360万円を用意できます。
この用意できた資金を生かして、経営を盛り返すことに役立てていきます。
仕事の取引先に手形で支払いを行っている会社でしたら、2つの方法によって支払い日を先延ばししてもらえる方法があります。
「手形ジャンプ」と呼ばれる方法で、支払い日を訂正する、もしくは全く新しい手形を発行しなおすかのいずれかです。
ただし、手形ジャンプをしたくてもできない場合がありますので、そちらを確認しておいてください。
もし取引先の会社が手形割引を行っているなら、手形ジャンプができません。
別の取引先に裏書手形ということで回しているケースがあり、その場合不可能になりますので、行っていないか確かめてからの方が確実です。
手形ジャンプを行うときは、早めにすることをおすすめします。
遅くなって不渡りになると、金融機関に信用不安の情報が届いてしまう危険性があるからです。
できることにどんどん取り掛かり、資金繰りが大変な状況を改善していきましょう。
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